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写真提供/さつまいも産業振興共同組



ベニサツマ ●一般的によく見るタイプのサツマイモ。甘味の多さが特徴。

こんなにあるサツマイモ


ハヤトイモ
大正時代から鹿児島県で栽培されている、甘さと食感の柔さが特徴。



コガネセンガン
焼酎や焼き芋、天ぷらなどに適した「万能型」のサツマイモ。



種子島ゴールド
果肉が紫をしていて、紫イモとよばれる種類の中では甘味が強い品種。




山川紫
紫色の果肉で、アイスクリームや菓子の加工用として用いられます。


■取材協力・写真提供
鹿児島県庁 http://chukakunet.pref.kagoshima.jp/index.html

さつまいも産業振興共同組合(写真提供) http://www.satsumaimonoyakata.com/

サツマイモ資料館 TEL049-243-8243

 鹿児島県では年間50万トンもの生産量 を誇り、シェアも全国で4割を占めている。全国に普及した今もなお、サツマイモは発祥の地の面 目を躍如している。
 地元鹿児島県では、サツマイモの利用用途は様々で、焼き芋はもちろん、天ぷらや金つば、かりんとう、芋焼酎など、味わいのバリエーションは豊富。
  しかし、サツマイモにもいろいろな種類があるのだ。ベニサツマ、山川紫、コガネセンガン、ハヤトイモ、安納紅、種子島ゴールドなど、それぞれに形も違えば、名前も鹿児島に由来するものが多い。

 コガネセンガンは、イモ焼酎の原料や焼きイモ用として、ベニサツマは焼きイモの定番品種など、それぞれに特徴や美味しい食べ方、使い方があるが、全国的には手に入りづらい品種も、鹿児島では旬になれば手に入れることが可能で、スーパーなどにも並ぶそうだ。「蒸かすなら食感がしっとりしたベニサツマ、焼くならホクホクとした歯ごたえのコガネセンガンと、好みの甘さや食感でイモの種類を変えるのもおすすめですよ」と、さつまいも産業振興共同組合の宅間さんは教えてくれた。
 産地としては、知覧や頴娃地方が鹿児島県内でも有数のサツマイモの生産地として有名だとか。

 ところで、寒い冬の日に食べたくなる石焼きイモ。  もちろん、鹿児島がルーツかと思えば、そうではないらしい。
「ただでさえ、よくとれる土地柄なのに、わざわざ石焼きイモにしても儲からないですよね」 と宅間さん。言われてみれば、もっともな話。
「埼玉県の川越市に、日本で唯一のサツマイモの資料館があります。そこに尋ねてみたらいかがですか?」
  なぜ、埼玉県? 何はともあれ、早速尋ねてみることに。
「石焼き芋は戦後に生まれたものと考えられています。戦争で焼け出された地域で同時多発的に生まれたものとして考えられています」
  教えてくれたのはサツマイモ資料館の館長井上さん。戦後、何も食べるものが無い頃に、芋を焼いて売ったことがルーツのようだ。
 鹿児島県では、池田湖周辺や城山公園などで売られる「つぼ焼き」と呼ばれる手法がスタンダードで、石焼きが普及していない背景には、大きな戦災に見舞われてないのも一つ要因があるのではないかとも。
 石焼き芋の意外な秘密を知ってしまった。サツマイモは、その昔、飢饉時の救荒食作物として日本を救ったサツマイモは、戦後も日本の食を救ってくれた。
  となれば、鹿児島に最初にサツマイモを持ち込んだ人と言われる、前田利右衛門さんに感謝。





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